広島県の郷土料理|(選定料理)カキの土手鍋
- 広島県が誇るカキを、ユニークな食べ方で! -
農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた広島県の郷土料理。
みそを鍋の内側に土手のように塗り、その中でカキや豆腐、ハクサイやシュンギクなどの野菜を煮込んで食す郷土鍋です。みその土手を崩しながら、好みの味に調整する調理法は独特です。
発祥は、行商人が考案したという説などがあります。広島県では、カキの養殖が室町時代から行われていたと伝わり、現在では全国一の生産量を誇っています。
冬の郷土鍋として全国的に知られているカキの土手鍋は飲食店ではもちろん、家庭の食卓でも親しまれています。
カキの土手鍋のレシピ分量:2人前 |
||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||
1. カキをさっと水で洗う。 2. 白菜は食べやすい大きさに切る。三つ葉は根元を落として4cmの長さに切る。しめじとしいたけは石づきを取り、しめじは小房に分ける。えのきは石づきから上3cmのところで切ってほぐしておく。豆腐は6等分に。長ねぎは1cm厚さの斜め切り。しらたきは熱湯でゆでて食べやすい長さに切る。 3. 鍋の内側に味噌を塗り、だし汁を適量入れ、鍋の中にカキ以外の材料を入れる。カキは最後に入れ、煮過ぎないようにする。味噌の土手を崩しながら、好みの味に調整して完成。 調理のコツ
カキの土手焼という名の由来には3つの説があります。ひとつは味噌を鍋のまわりに土手のように塗ることから、という説。もうひとつはこの鍋料理を考案したのが土手長吉さんだったから、という説。もうひとつは、江戸時代に広島のかきを大阪まで輸送したかき船が、川の土手下で鍋を食べさせていた様子からこの名がついたとも言われています。加熱用のカキをお使いの際は、しっかり火を通して下さい。生食用のカキを使う場合は、さっと火を通してお召し上がりください、火が入り過ぎると身が固くなってしまいます。野菜に火が通るまでは強火。野菜に火が通った後、カキを入れる時は中火にして下さい。沸いてきたら弱火に。適宜、あくをとって下さい。 味噌を鍋のまわりに塗って召し上がる場合は、味噌の量を調節しながらお好みの味を見つけて下さい。味噌の焦がしにはご注意を、カキの風味を損なってしまいます。赤味噌と白味噌をまぜると、一層コクが出て美味しいですよ。
「かなわでは土手鍋と称し、一番美味しい味具合に味噌を溶かし入れた状態にて、お客様に提供しております。味の好みもおありだと思いますので、追加のお味噌がご入用の際は、何なりと仰って下さい。」
銀座 かなわ 料理長 植木
|