東京駅エキナカ商業施設「グランスタ東京」オープン 老舗や有名店の新業態店舗、続々登場
東京駅の丸の内地下北口と八重洲方面を繋ぐ通路の途中に新設された改札。この中に新たなエキナカ空間が誕生しました。整備された売場面積は約6500平方メートルで、飲食店(34店舗、約1,000席)、土産物店、雑貨店など全66店舗が出店。「TRY NEW TOKYO ST.」(トライニュートーキョーステーション)のコンセプトのもと、エキナカ初出店の老舗や有名店が新業態で出店し、こだわりのメニューやここでしか手に入らない限定商品を用意しています。
全国の食材を東京のエキナカで
全国へと繋がる鉄道の起点(ゼロキロポイント)である東京駅らしく、各地の食材にこだわった店が多いのが特徴です。当サイト編集部が気になったお店をいくつかピックアップしてみましょう。
回転寿司と居酒屋の二業態で出店する「羽田市場」は、飛行機による空輸に加え、JRグループならではの新幹線や高速バスを利用した「貨客混載」で、北海道や青森、宮城の漁港で朝獲れた新鮮な魚介類を輸送。生きた魚介を新幹線で運ぶ取り組みは初めての試みとなります。
「TO今日BAR」は、山形県鶴岡市の地産地消イタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフがプロデュースした新業態店舗。「山形県舟形町のフレッシュマッシュルームと庄内豚生ハムのクリームソースパスタ」など、独自の“奥田理論”に基づき庄内エリアの素材を生かした料理の数々が楽しめます。有名シェフ監修の料理がエキナカで気軽に楽しめるのは嬉しいですね。
「南国酒家 47china」(ヨンナナチャイナ)は、全国に27店舗展開する中華料理店「南国酒家」の新業態。名前の「47」が示すとおり、中華料理でありながら、群馬県のもち豚、長野県のお米「風さやか」、熊本県産「岬の御塩」といった、全国各地の厳選食材や日本由来の調味料を取り入れたメニューが楽しめます。これまでも日本の厳選素材を使ったメニューを期間限定で提供してきた同店ですが、今回の出店では「南国酒家史上、最も産地と食材にこだわりをもった中華料理を提供」と謳っており、今後も多彩な食材を使ったメニューが楽しめそうです。
タコス専門店「北出TACOS」も食材にこだわったお店。ニューヨーク・ブルックリンの人気店「bozu」の姉妹店で、東京神田に店を構える「北出食堂」の新プロジェクトとしてオープン。北海道産コーンを使用した自家製トルティーヤや、具材には福岡久留米市産のパクチーなど国産素材・無化学調味料・無添加にこだわった本格的なオリジナルタコスが食べられます。お店の方によると、今後も全国の生産者たちと繋がり、様々な食材を取り入れたメニューを開発していくとのこと。
同店がある通称「横丁エリア」の各店にはカウンター席が備えられており、電車の待ち時間にサクッと飲んだり、お店をハシゴして楽しんだり、カジュアルな使い方ができそうです。
その他、「グランスタ東京」のシンボル的なお店として、洋食レストランの「STATION RESTAURANT THE CENTRAL」は東京駅ならではのお店。寝台列車の食堂車両を再現した空間の中で、長年にわたって実際に提供されていたレシピを進化させたメニューが楽しめる、鉄道ファンならずとも行ってみたくなるお店です。
さらには飲食店以外にも、”パティスリー界のピカソ“とも称されるピエール・エルメが、日本の逸品をセレクトした、ここにしかないコンセプトショップも見逃せません。スイーツや惣菜、キッチン雑貨など多彩な商品のパッケージには、カタカナで「ピエール・エルメ」。カタカナがお洒落に見えてくるから不思議です。
ゼロ地点から新たな価値を発信
エスカレーター脇にそびえる3本の巨大なデジタルサイネージ。この吹き抜け空間のあるエリアは「スクエア ゼロ」と呼ばれ、待合スペースや、トークショーなどを行うイベントスペースとしても活用できる広場になっています。巨大デジタルサイネージでは、駅構内の他のサイネージと連動して、季節やテーマに合わせた日本全国の美しい情景が表示されるとのこと。
そのデジタルサイネージを活用した企画第一弾のテーマは「青森県」。今年中止になってしまった「青森ねぶた祭」の思いを受け継ぎ、広場の吹き抜けでは「風神雷神」をテーマとした「吊りねぶた」の展示、そしてデジタルサイネージでは一般からも募集した青森にまつわる写真が表示されるそうです(8月7日~31日まで)。写真は期間中も募集しているようなので、応募してみてはいかがでしょうか。(下記リンク参照)
新たな東京駅のシンボル・東京駅初の本格的イベントスペース 東京駅「スクエア ゼロ」×フォトアーカイブ「FIND/47」 web とリアルが融合した空間演出により日本の美しい情景を発信
多彩な食に加え、映像やイベントでも日本各地の魅力が体感できる「グランスタ東京」。多くの人・物・情報が集まる東京の入り口として、そのロゴマークのように、カラフルで賑やかな魅力を提供し続けてくれることでしょう。
■スマホアプリで東京駅がもっと快適に
巨大で、迷路のように複雑な東京駅。グランスタ東京が開業!といっても、この広い東京駅の一体どこにあるのかわからず辿り着けない…そんな時は便利なスマートフォンアプリがおすすめです。
スマートフォンアプリ「東京ステーションナビ」は、複雑かつ広大な東京駅エリアを迷わず快適に過ごせる機能をワンストップで提供するアプリ。既存のナビゲーション機能に加え、飲食店やトイレ、ロッカーの空き状況をリアルタイムに表示する機能や、エキナカ店舗の商品をあらかじめネットで注文し、受取カウンターでまとめて受け取れるサービスなど、混雑や行列を回避するための機能が追加されました。
夏休みシーズン、混雑しそうな東京駅散策を快適に楽しむうえで必須のアイテムと言えそうです。
■グランスタ東京 住所:東京都千代田区丸の内1-9-1JR東日本東京駅 1階、地下1階 (※改札内外) 開業日:2020年8月3日(月)10:00〜 店舗面積:約11300㎡(新設 約6,500㎡、既設 約4,800㎡) 店舗数:154店舗(新設 66店舗、既設 88店舗)