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かっぽ鶏 |
竹筒のことを『かっぽ』といい、山林の仕事
や刈干し切りなどの昼食時に、谷川の清水をくんできて、山茶の生葉を入れ、たき火で温めてお茶を飲んだことが最初であった。その後、青竹のよい香りや健康によいとされる瀝青油がでるということもあり、地鶏、なば、ニンジン等の地元農産物を混ぜ合わせ、竹筒の中で蒸し焼きにする『かっぽ鶏』にも利用されるようになり、お茶とともに山林の仕事の食事で焼べられるようになった。
かっぽ鶏は、地元農産物を混ぜ合わせ、塩こしょうと醤油で味をつけて、節の中央を蓋のように切り開けた竹筒の中に入れた後、再び蓋をし、蒸し焼きにする。途中で蓋を開け、味を整えて完成である。
『かっぽ』はお酒にも利用されており、『かっぽ酒』として人気がある。
(『聞き書宮崎の食事』(農文協)、郷土料理集(JA宮崎県女性組織協議会)より抜粋) |
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かにまき汁 |
山太郎がに(学名:モクズガニ)は、川に生息するカニであり、貴重なタンパク源として食されてきた。
北郷町に伝わる「かにまき汁」。作り方は、生きたままの山太郎がにを洗った後、甲羅をはずし、足も身もそのまま臼に入れて杵である程度砕き、途中味噌を入れ、さらに砕く。
細かくなったら半分ぐらいの水を徐々にいれザルでこす。ザルでこしたかに汁を鍋に移し、こげつかないように弱火でゆっくり加熱するとふわっとまとまりでき上がる。
好みで生姜、ネギ、ゆずなどをいれる。現在はミキサーなどを使って作られている。 |
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