滋賀県の郷土料理|(選定料理)ふな寿司
- 癖があるけどクセになる?全国的に有名ななれ寿司 -
農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた滋賀県の郷土料理。
琵琶湖でとれるフナ(主に卵を持ったニゴロブナのメスを使うのが一般的)を塩漬けにし、ごはんと交互に重ね、数カ月間から約2年間漬けこんで、発酵させて作ります。酢を使わずに、発酵させて作る寿司を「なれ寿司」といい、現在の寿司の原型といわれています。
一般的にはフナのみを食べますが、地元ではペースト状のご飯ごと食べる人も多いです。発酵食品であるため、独特の匂いから敬遠する人も多いですが、反面熱狂的な愛好家も多数存在します。
近年では原料となるニゴロブナの漁獲高が減っているため、値段の高騰化が問題となっています。
ふな寿司のレシピ分量:10人前 |
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1. [塩きり] うろこを剥ぎ、エラから内臓を除去(坪抜き)して、鮒の血合いを流水できれいに洗浄します。エラに塩を詰め込み、木桶またはポリ桶に鮒を並べ重ねます。落とし蓋をして、重石を置きます。 2. [余分な塩の除去と陰干し] 塩きりから約3カ月後、鮒を取り出し、余分な塩を流水で洗い流して、約1日陰干しします。 3. [本漬け] 手水の代わりに焼酎を手につける。発酵を促進させるため、陰干しを終えた鮒のエラにご飯を詰め込んで、木桶またはポリ桶の中に丁寧に並べる。その上にご飯を厚く敷き詰める。その上に、落とし蓋をして重石を置き、漬け込み発酵による熟成を待ちます。 4. 本漬けから約6カ月、ご飯を好みに合わせて適当に取りのぞいて、薄くスライスして食します。 調理のコツ
ふな寿司は乳酸発酵食品ですので、桶に入れたままであれば約3年は保存できますよ。ほどよく熟成したふな寿司での晩酌の一杯は一日の疲れを忘れさせ、明日への鋭気を養ってくれます。
有限会社 鮒味(ふなちか) 代表 大川
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