山形県の郷土料理(選定料理)どんがら汁

- 山形の冬、身も心もあたためてくれる漁師料理 -

どんがら汁

農林水産省選定「農山漁村の郷土料理百選」で選ばれた山形県の郷土料理。

 味噌ベースの汁に寒鱈(かんだら)の身、頭、はらわたを入れ、豆腐、ねぎや大根などの野菜とともに食す鍋料理。寒鱈とは、冬場に産卵のため回遊してくる脂がのり身体が大きい鱈のことを指します。

 「どんがら汁」の名の由来は寒鱈の「身とガラ」を用いることから「胴殻(どうがら)」が変化したとされ、魚を余さず丸ごと食べる庄内地方の漁師料理として古くから伝えられてきました。

 現在でも、冬場になると庄内各地で「寒鱈まつり」が開催され、学校給食でも通常の献立として食されており、山形県の家庭の味です。


どんがら汁のレシピ

 分量:2人前
たらの身150g
たらのあら150g
たらの肝少々
たらの胃袋少々
たらの白子50g
木綿豆腐1/4丁
ねぎ35g
(1/3本)
えのき40g
(1/2房)
白菜100g
しめじ35g
大根100g
(1/5本)
春菊1/5把
しいたけ2切れ
小さじ1 1/2
[A]
出汁1,200cc
みそ60g
酒かす100g
岩海苔適量

(お好みで)
1.
材料を揃え、出汁を用意する。たらの肝はひと塩して霜降りを行う。たらの胃袋は綺麗にし、共に10分程軽く下茹でする。たらの胃袋はこま切れに、他はひと口大のものを用意する。
2.
鍋に材料内[A]を張り、たらの身とあらを入れて火にかける。出汁が沸いたら他の材料を加えていく。春菊とたらの白子は最後に入れると良い。
3.
材料に火が通ったら出来上がり。たらの肝を溶いたり、塩で味を調え、お好みで岩海苔をのせてお召し上がり下さい。
調理のコツ
お味噌汁の味わいに酒かすの風味を加え、鱈(たら)を存分に味わうためにつくられた鍋料理。冬場に産卵のため回遊してくる、脂がのり身体の大きい寒鱈(かんだら)で作るとまた格別の味わいです。山形県では大根を用いますが、より旨みを出すために白菜を用いています。酒かすは日本酒に浸しておくと、より風味が増します。
赤坂あじさい 店主 佐藤